海外旅行に健康保険証や保険証券は必要?
持っていくべきか悩む身分証明書についても徹底解説!
日本の健康保険証は海外の病院では利用できないため、海外旅行には持参する必要がないと思っている方も多いのではないのでしょうか。この記事では、健康保険証のほか海外旅行保険の保険証券の必要性について解説します。海外旅行の持ち物に悩んでいる方は是非参考にしてくださいね。
海外旅行に健康保険証や保険証券は持っていくべき
結論から言うと、海外旅行に保険証券はもちろん、健康保険証も持っていくことをおすすめします。それぞれの理由を詳しく解説します。
健康保険証が必要な理由
海外旅行先で健康保険証は必要ありませんが、自宅から空港までの道中で必要になることがあります。例えば自宅から空港までの道中で急な体調不良になったり、ケガをしたりして病院に行った際、健康保険証を持っていないと病院窓口での支払いが全額自己負担となってしまいます。後日申請すれば還付されるものの、手続きをするのに手間や時間がかかるうえ、一時的だとしても経済的な負担は重くなるでしょう。このような場合に、健康保険証を持っていれば出費を最低限に抑えられるため、海外旅行に行く際でも健康保険証を持参することをおすすめします。
保険証券が必要な理由
海外旅行保険の保険証券は原則持参しておきましょう。旅行先で体調不良になったり、盗難などのトラブルに巻き込まれたりした場合に、海外旅行保険の加入者であることを証明できれば補償を受けられます。海外旅行保険の保険証券には緊急時の連絡先や補償内容が記載されているため、もしものときでもスムーズに手続きができるでしょう。
なお、保険証券の原本を持ち歩くのが心配という方は保険証券のコピーでも問題ありません。コピーでも心配という方は、保険証券に記載されている「加入している保険会社の緊急連絡先」と「証券番号」をスマートフォンやメモ帳などに控えておくようにしましょう。
チェック表でその他に必要な持ち物を確認!海外旅行にその他の身分証明書は必要?
健康保険証のほか、持っていくとよい身分証明書を解説します。
運転免許証や戸籍謄本があるとパスポート紛失時でも安心
運転免許証や戸籍謄本を持っていると、パスポートをなくした場合の帰国に役立ちます。パスポートを紛失したときは、「パスポートの再発行」もしくは「渡航書の発行」で帰国することになりますが、どちらを選択したとしても身分証明書が必要です。
身分証明書を持っていないと日本から郵送してもらう必要があるため、手間と時間が多くかかります。万が一のトラブルに備えるため、念のため身分証明書は持参しておくとよいでしょう。
パスポートはコピーして身分証代わりにするのがおすすめ
パスポートは世界共通の身分証明書なので、ホテルのチェックインやお酒を購入するときなどさまざまな場面で提示を求められます。しかし、パスポートを出す機会が多くなるほど盗難リスクも高くなるため、できれば最低限の提示で済ませたいですよね。
そのようなときに有効なのは、パスポートのコピーを持っておくこと。コピーを取っておけば、パスポートを出し入れする機会を少なくできるので、盗難被害にあう可能性も低くなります。加えて、万が一パスポートを紛失した場合の再交付手続きにも使えるため、念のために1枚は持っておくと良いでしょう。
なお、海外ではコンビニなどの店内にコピー機を置いていない国もあるため、スマホで画像を取っておくと便利です。普段の身分証明であれば顔写真が貼ってあるページだけで十分ですが、パスポート紛失時に備えて入国スタンプが押されているページも撮っておきましょう。
海外旅行中では身分証明書の保管に注意
旅行中は使用する機会があまりない運転免許証や健康保険証ですが、なくしたり盗まれたりすると帰国後の生活に支障が出る可能性があります。「盗難被害にあってせっかくの海外旅行が台無し」という事態にならないために、対策は万全にしておきましょう。
使うとき以外はむやみに持ち歩かない
健康保険証や運転免許証に限らず、自身を証明する身分証明書は、使用するとき以外は持ち歩かないことがおすすめです。持ち歩く機会が多いということは、同時に紛失・盗難リスクも高まるということ。厳重管理を怠らないようにして、リスクを最小限にとどめましょう。
ホテルの部屋の中で厳重に保管する
海外では、食事や買い物などで少し部屋を空けただけでも盗難被害にあうことがあります。そのため、身分証明書をホテルに置いておく場合でも対策は必要です。
なお、ホテルに備え付けられている金庫でも100%安全とは限らないため、保管してあるトランクに鍵をかけて柱などに括り付けておくことなども検討してください。
万が一紛失してしまったときの対処法を検討しておく
万が一紛失してしまった場合に、どこに連絡すればよいのか、どのような手続きが必要なのかを把握しておくことも大切です。なくしたものによって手続きの方法も変わるため、万が一に備えて事前に調べておくことをおすすめします。
パスポートを紛失した場合
@最寄りの現地警察へ紛失の届出
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A在外公館に連絡し、以下の書類一式を届け出る
- 紛失一般旅券等届出書(ダウンロード申請書又は、大使館・総領事館に備え付けのもの)
- 警察署が発行した紛失届出を立証する書類 1通
- 6カ月以内に撮影された顔写真(縦45ミリメートル×横35ミリメートル) 1枚
- 運転免許証などの身分を証明できる書類
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B帰国のための渡航書を取得するために以下の書類一式を在外公館へ届け出る
- 渡航書発給申請書
- 6カ月以内に発行された戸籍謄本又は抄本(原本) 1通
- 6カ月以内に撮影された顔写真(縦45ミリメートル×横35ミリメートル) 1枚
- その他日程等が確認できる書類
※詳細は外務省のページの案内をご確認ください。
運転免許証を紛失した場合
@最寄りの現地警察へ紛失の届け出
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A帰国後、運転免許センターもしくは警察署に以下の書類一式を提出して再交付手続き
- 6カ月以内に撮影された顔写真(縦30ミリメートル×横24ミリメートル) 1枚
- 身分証明書
※再交付手数料として2,250円かかります(2024年4月現在)
健康保険証を紛失した場合
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@最寄りの現地警察へ紛失の届け出
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A帰国後、協会けんぽに「健康保険被保険者証再交付申請書」もしくは「健康保険高齢受給者証再交付申請書」を提出して再交付手続き
※詳細は全国健康保険協会のページをご確認ください。
海外旅行保険の保険証券を紛失した場合
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@加入している保険会社に連絡して再発行依頼
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A証券番号が分からないときは必ず確認して、スマートフォンなどに番号を控えておく
海外旅行保険は保険証券がなくても、加入している事実が確認できれば補償を受けられます。もしものときに証券番号がわからないと本人確認に手間と時間がかかる場合があるため、保険証券を紛失した場合は、再発行の連絡と同時に証券番号を聞いておき、スマートフォンなどにメモしておくとよいでしょう。
まとめ
海外旅行保険の保険証や健康保険証は、念のためどちらも持参しておきましょう。保険証は万が一のトラブル時の緊急連絡先として活用できますし、健康保険証は出国前・帰国後の体調不良やケガのときに利用できます。
加えて、運転免許証などの身分証明書も持っていると安心ですが、紛失や盗難のリスクにも注意が必要です。万が一紛失したり盗難にあったりした場合は、早急に警察や大使館・総領事館へ連絡をしてください。