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2023年冬の最新お小遣い事情に関する調査

物価&ボーナスは増加傾向の一方、お小遣いは約9割が「値上げなし」!
コロナ・物価高の影響を受けて約半数が「余裕がなくなった」と回答。

ソニー損保では、12月のボーナスシーズンに合わせて、全国の20代〜50代で持ち家家庭かつお小遣い制(※)の800名を対象に、値上げラッシュが始まる前の2020年と比較したお小遣いの変化や実態を調査しました。

調査の結果、物価上昇やボーナスは増加している一方で、約9割の人のお小遣いが増加していないことが判明し、そのうちの約半数が「余裕がなくなった」と回答しています。物価高などの影響により支出が増えたことで家計の余裕がなくなっていることが明らかとなりました。

2020年から2023年にかけて、お小遣い事情の変化を示すインフォグラフィックです。物価は6.2%上昇、ボーナスは7.5%上昇した一方で、お小遣いの平均額は27,717円で、10.5%の人がお小遣いが増え、73.4%の人が変わらず、16.1%の人がお小遣いが減少しました。全体として約9割の人はお小遣いが増えていません。

2023年冬のボーナス動向は過去最高の80万円台超え、コロナ以降増加傾向に

一般財団法人 労務行政研究所による東証プライム上場企業の2023年 年末一時金(賞与・ボーナス)の妥結水準調査(※)によると、全産業187社の平均金額は「80万28円」、2022年と比較して1.5%増加していることが判明しました。

2023年度年末受結のデータを示す表です。全産業、製造業、非製造業の3つの区分に分かれており、それぞれの社数、金額、平均年齢、対前年同期比、対前期比、2022年度年末実績額、2023年度夏季実績額が記載されています。

ここ数年の推移をみると、2020年は「74万3,968円」、2021年は「71万5,553円」とコロナ禍の影響を受け減少傾向に。しかし、2022年には「78万6,945円」、今年は「80万28円」と2年連続の増加となり、1970年に調査を開始して以来、最高額の80万円台となりました。増加の背景には、コロナ禍によるマイナスの影響が薄らいだことや、近年の物価高による企業の対応が考えられます。

ボーナスの増加に伴い、お小遣いが増加した人も多いのではないかと推測されますが、今回の調査では、ボーナスの水準は過去最高となる見込みにもかかわらず、お小遣いが増加している人は約1割であることが判明しました。

調査概要

名称
ソニー損保 ボーナス時期お小遣いに関する調査
調査対象者
持ち家で火災保険に加入しているお小遣い制の人
サンプル数
20代〜50代の男女800名
調査方法
インターネット調査
調査期間
2023年11月1日〜11月7日
  • 構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100にならない場合があります。

1.物価やボーナスは増加傾向の一方、約9割の人がお小遣いが増えていないことが明らかに。お小遣いの平均額は27,717円。

値上げラッシュが始まる前の2020年と比較して、約9割(89.5%)の人がお小遣いが増えていないことが判明。増えていない人のうち、「変わらない」は73.4%、「減った」は16.1%という結果になりました。「増えた」と回答した人は約1割(10.5%)にとどまりました。

お小遣いの平均額は27,717円で、男性は35,139円、女性は20,220円と男性の方が高い傾向にあることが判明しました。年代別でみると、20代が27,083円、30代が31,547円、40代が23,500円、50代が28,753円となり、30代が最も高い結果に。国税庁によると、30代よりも40代、50代の給与は高い傾向にありますが(※)、30代は独身世帯や子供のいない世帯が多いことが考えれることから、お小遣いの平均額が高くなっていると考えられます。

Q.値上げラッシュが始まる前の2020年と比較して、あなたのお小遣いはどう変化しましたか。(SA, n=800)
2020年の値上げラッシュ前と比較して、あなたのお小遣いがどう変化したかの調査結果を示すグラフです。調査対象は800人(SA, n=800)。円グラフは、10.5%の人がお小遣いが増え、73.4%の人は変わらず、16.1%の人は減少したことを示しています。さらに、89.5%の人はお小遣いが増えていないことが強調されています。
<お小遣いの平均額>
お小遣いの平均額が示されており、全体の平均額は27,717円です。男性の平均額は35,139円、女性の平均額は20,220円です。年代別では、20代は27,083円、30代は31,547円、40代は23,500円、50代は28,753円となっています。

2.お小遣いが増えていない人のうち、2人に1人が「余裕がなくなった」と感じていることが判明。減った要因として約半数が「コロナや物価高によって、家計支出が増えたから」と回答。

お小遣いが「変わらない」、「減った」と回答した人のうち、2人に1人(50.0%)が「余裕がなくなった」と感じており、物価高などの影響により支出が増えたことが影響していると考えられます。

さらに、お小遣いが「減った」と回答した人の平均減少額は、14,543円という結果に。減った要因として、約半数(47.3%)が「コロナや物価高などによって、家計支出が増えたから」と回答していることからも、近年の各種値上げが家計に大きな影響を及ぼしていることがうかがえます。その他、お小遣いが減った要因として、本業の収入の減少やライフステージの変化による支出増加が、上位にランクインしました。

Q.値上げラッシュが始まる2020年と比較したお小遣いについて最も当てはまるものを選択してください。(SA, n=716)
2020年の値上げラッシュ前と比較して、お小遣いに関する調査結果を示すグラフです。円グラフでは、50.0%の人が「どちらかというと余裕がなくなった」と感じ、17.2%の人が「とても余裕がなくなった」と感じています。また、32.8%の人が「変わらない」と答えています。
<お小遣いが減った要因ランキング(n=129)>
お小遣いが減った原因ランキングが表示されており、1位は「コロナや物価高などによって、家計支出が増えたから」で47.3%、2位は「本業の収入(給料や賞与)が減ったから」で45.7%、3位は「住宅購入や住み替え、子供の教育費などライフステージの変化で家計支出が増えたから」で32.6%と示されています。

3.お小遣いを増やすために取組んでいること上位は「食料品の節約」、「外食を控えて内食(自炊)を増やす」「日用品の節約」など、支出を抑える手段が多い結果に。

お小遣いを増やすために6割以上(63.6%)の人が「ポイ活」に取組んでいると回答しました。次いで、「食料品の節約(37.4%)」「外食を控えて内食(自炊)を増やす(30.3%)」「日用品の節約(29.5%)」となり、日々の支出を抑える方法で節約をしている人が多い傾向が明らかになりました。

一方で、サブスクリプションや定期購入、各種保険の見直しなど固定費の節約に取組んでいる人は少ない傾向も判明しました。また、パート・アルバイト、副業など収入を増やすことを目的とした取組みを行っている人も同様に少ない傾向にあることが分かりました。

Q.あなたがお小遣いを増やすために取組んでいることはありますか?(MA, n=800)
お小遣いを増やすために取り組んでいることに関する調査結果を示すグラフです。対象は800人(MA, n=800)。1位はポイ活(ポイント活動)で63.6%、2位は食料品の節約(37.4%)、3位は外食を控えて内食(30.3%)です。その他の取り組みとして、日用品の節約(29.5%)、特にない(15.1%)、資産運用(13.3%)、通信費の見直し(11.6%)、フリマアプリの活用(11.5%)が挙げられています。9位から16位には、パート・アルバイト(10.5%)、サブスクリプションや定期購入の見直し(7.8%)、生命保険の見直し(7.6%)、副業(6.5%)、自動車保険の見直し(4.9%)、火災保険の見直し(2.8%)、転職活動(2.5%)、その他(0.8%)が含まれます。

4.約8割の人が、加入している火災保険の補償内容を見直していないと回答。さらに、2024年度を目処に火災保険の値上げなどの改定が行われることを知らない人も約8割いると判明。

加入している火災保険の補償内容が適切かどうか定期的に見直しているかという問いに対しては、「見直しをしていない」と回答した人が約8割(77.4%)いることが明らかになりました。さらに、2024年度を目処に火災保険が値上げすることを知らない人は約8割(78.6%)いることも判明しました。見落としがちな火災保険を見直すことで、固定費の節約につながる可能性があるため、お小遣いを増やしたい人は本調査を機に、各種保険の見直しをしてみてはいかがでしょうか。

Q.現在加入している火災保険の補償内容が適切かどうか定期的に見直していますか?(SA, n=800)
火災保険に関する調査結果を示すグラフです。対象は800人(SA, n=800)。左側の円グラフでは、現在加入している火災保険の補償内容を定期的に見直しているかについて示されており、22.6%が見直していると回答し、77.4%が見直していないと回答しています。
Q.2024年度を目処に火災保険が値上がりすることを知っていましたか。(SA, n=800)
火災保険に関する調査結果を示すグラフです。2024年度を目処に火災保険が値上がりすることを知っていたかについて示されており、21.4%が知っていたと回答し、78.6%が知らなかったと回答しています。

ファイナンシャルプランナー馬場 愛梨さんによる解説

ボーナスは上がるのにお小遣いは据え置き、しかもさまざまなものが値上げされている影響で、生活はむしろ苦しくなっている ―― 多くの人にとって世知辛い状況になっていることが、今回の調査からわかります。しかも、ボーナスの動向については比較的恵まれた大企業である「東証プライム上場企業のみ」を対象とした調査です。それ以外で働いている人のなかには「給与もボーナスも上がっていない」「そもそもボーナスなんて無い」など、より大変な状況にいる人も少なくないでしょう。

今回の調査では、そんな状況下でも少しでもお小遣いを増やそうと努力している人が多いこともわかりました。前出のランキングを見ると、「ポイ活」「資産運用」「フリマアプリの活用」など副収入を増やすことや、「食料品の節約」「外食を控えて内食(自炊)を増やす」「日用品の節約」など支出の中でも特に「変動費」と呼ばれるものを抑えることに注力している人が多いようです。これらの取組みももちろん効果的でしょう。
ただ、まずおすすめしたいのは「固定費」の見直しです。固定費とは、毎月一定額を継続して支払っていくタイプの支出を指します。たとえば家賃、通信費(スマホ代やインターネット代)、保険料、サブスクリプションの利用料金などが該当します。対して、食費、日用品費、衣類代、趣味代、交際費のように支払額が一定ではなく毎回変わるタイプの支出は「変動費」です。節約というとどうしても、意識する回数が多い変動費ばかりに目がいきやすく、固定費は後回しにされがちです。しかし、固定費の節約には以下のようなメリットがあります。

【固定費を見直すメリット】
  • うまくいけば、生活水準を落とすことなく万単位の支出を減らすことも可能
  • 一度見直しておけば、節約効果が長く続く
  • 「生活水準はそのまま×自動的に節約継続」だから、節約しても我慢やストレスが少なくて済む
  • 毎月の決まった支払額が安くなれば、浮いた分をお小遣いに回せるかも

固定費を見直す際は、自分の利用状況と契約内容が合っているのか確認し、もっといい料金プランがないのか調べて、他社との比較なども交えながら検討するのが理想的です。見直し完了までに手間や時間がかかる点がデメリットですが、それを大きく上回るメリットがあるのでぜひ取組んでみましょう。固定費にはさまざまな種類がありますが、前出のランキングによれば「火災保険の見直し」に取組んでいる人は特に少ないようです。しかし火災保険は「住宅を契約したときに、おすすめされた保険をなんとなく一緒に契約しただけ」「長期契約だから何年もずっとそのまま」という人も多く、見直しの余地があります

なお近年、火災保険は自然災害が増加している影響で値上げ傾向にあります。直近では資材コストや人件費の上昇もあり、2024年度中には1割ほど値上げされる見込みです。また、あわせて「水災料率の細分化」も予定されており、水災(河川の氾濫や集中豪雨などによる被害)のリスクが高いと判定された市区町村では保険料が高くなると予測されています。

火災保険を見直すのであれば、早めに取組むのが吉です。どんなときにいくら受け取れるのか思い出す意味も兼ねて、まずは今の契約内容をチェックしてみてはいかがでしょうか。

馬場愛梨
監修:馬場愛梨ばばえりFP事務所 代表
関西学院大学商学部を卒業後、銀行の窓口業務に従事。その後、保険代理店や不動産業界などでも経験を積み、独立。自身が過去に金銭的に苦労したことから、難しいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えするべく活動中。お金にまつわる解説記事の執筆や監修を数多く手掛けている。

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